Last update:2014/10/1

医師いろいろ

医師や看護婦の仕事に憧れ、そうした仕事に就いてみたいと考える人はたくさんいることでしょう。医療業界にとっては有り難いことに、社会における医療への関心は非常に高くなっています。医師や看護婦の存在は私たちにとっても非常に身近な存在です。ですが医療の世界を深く見ていくと、身近な存在であっても医師や看護婦、看護士らの仕事ぶり、仕事内容、それに生活や収入、その他もろもろは、意外と世間に多くは知られていないのではないでしょうか。実際確かに彼らの生活はまだまだよく知られておらず、誤解されている面も少なからずあると思います。例えば医師は収入が多く、贅沢な生活をしているといった少々極端なイメージを抱いている人も少なくないのではないでしょうか。今日はそうした医師や看護婦への就職、転職を考えている人たちのために医師、看護婦(看護士)という職業の概略についてお話していきます。勿論転職や就職を考えていない、医療業界と関係のない一般の方でも、これを機会に医師や看護婦の仕事や生活ぶりを知り、興味を持っていただければ幸いです。
ところで医師の仕事とは何でしょうか。それは恐らく言うまでもないでしょう。ですがここで強いて定義付けて言うなら、それはあらゆる治療の場で病気や怪我をした人に対して治療を行うこと、ということになるでしょう。医師は自分が患者の診断をし、治療行為をするだけに止まりません。その知識や経験を活かして治療法を考え、看護婦や看護師、薬剤師をはじめとする医療スタッフたちに指示を出す司令塔のような役割を果たします。サッカーで言えば、中盤で味方にパスを出す司令塔か、或いは監督と言っていいかもしれません。
医師の仕事はずばり治療なのです。ですがこのように人命を預かる大切な仕事であるがゆえに、医師法をはじめとする様々な法律があり、これらが医師の仕事に密接に関係してきます。例えば医師でない人が医師を名乗るとします。これは名称独占として違法行為になります。法律によって厳しく規制がなされているわけです。また医師でなければできない仕事も数多くあります。更には正当な理由なく診療を断ったり、患者をきちんと診ることなく、いわばいい加減に診断や治療をしたりすることは禁じられています。また患者の診療については外部に漏らしてはいけない守秘義務を負う等、多くの義務と責任が伴います。これらも皆法律や関連法規によって制限を受けているのです。
一口に医師といってもいろいろといます。仕事の内容によって分けるならば、医師は臨床医と研究医に分けられます。医師と聞いて私たちが一般にイメージするのは臨床医の方でしょう。それはつまり医療現場の第一線で患者の医療行為にあたっている医師のことです。臨床医の仕事をもう少し詳しく言えば、直接患者に接し、病気の治療は勿論、予防やリハビリテーションを行うことだと言えます。そうした臨床医に求められるのは病状に対する判断力と冷静さです。病気や医療に関する知識や経験が求められるのも当然でしょう。また臨床は患者に直接接するため、ある程度のコミュニケーション力、そして患者にわかりやすく病状を説明するときの説明能力や根気も必要でしょう。患者の側から見れば、例えばあまり口を利いてくれない医師、いつもなにかいらいらしているような医師だったら、不安でしようが無いことでしょう。
一方の研究医については、皆さんはあまり馴染みではないかもしれません。この研究医が患者の診察をすることはあまりありません。その名の通り、主に研究に従事する医師のことです。研究医の仕事は例えば病理解剖を行ったり、人体の機能や病因を調べたりする等の研究です。病気に関してあらゆることを究明するので、臨床医以上に根気や粘り強さが求められます。病気に対して厳しい姿勢で臨まなければならないのです。その性格上、研究医の研究結果や業績も、やがて第一線の医療現場で実践され、成果を上げ、治療に役立ち、同時に患者の健康を守ることになるのです。
このほかにもまだいろいろな医師が存在します。これらは人数が少数で勤務形態も上記の臨床医、研究医とは異なりますが、社会に少なからず貢献をしています。例えば企業の労働者の健康を維持、管理することを仕事とする産業医と呼ばれる医師もいます。皆さんにも思い当たるところがあるでしょうが、特に現代は職場におけるストレス等に対応するメンタルヘルスや、或いは工場労働者等の労働災害に関心が向けられているので、今後は産業医の活躍する場もいっそう増えていくと思われます。新しい時代の新しい需要に対応した医師であると思います。

医療の現場も昔と比べて変貌を遂げつつあります。昔は医師といえば個人営業或いは個人プレーをしているという印象がありました。医療の世界で医師の存在はひときわ引き立っていたような気がします。現在も基本的にはこれに変化はありませんが、ただ最近の医療、特に大型病院での医療は、看護婦や看護師のほか理学療法士、診療放射線技師、臨床検査技師などさまざまな役職や肩書きのスタッフとがいて、医師が中心となって彼らと連携して、そしてチームで医療に当たるという考え方が浸透してきました。そのスタッフの中で中心的な役割を担うのが言うまでも無く医師であり、医療現場の中心として治療方針を決めることは勿論、各医療スタッフに適切な指示を出すことが求められます。スポーツの世界で言えば監督、一般企業で言えば経営責任者といった役割を医師が担っていると言ったところでしょうか。以前は開業医に代表される個人的医療が中心でしたが、現在はそれからチーム医療に代表される組織医療へと移ってきています。その理由としては、日本経済の発展、医療技術の進歩、高齢少子社会等の複合的な要因があると言われています。いずれにせよそうした時代や社会の変化によってさまざまな治療方法が生まれ、同時に患者の医療に対する需要や要望、そして期待も多様化してきたことが挙げられます。医療の分野における様々なスペシャリストが結集し、互いの経験や英知をうまく活用して患者の治療に当たることで、より効果的で有機的な治療が期待されるのです。

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Last update:2016/12/22